誰かのためになるかもしれない玩具と遊びの話。

30代パパと息子たちの全力遊び体験記

私が一級建築士に挑戦した理由。

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今週のお題「試験の思い出」

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私は今年32歳になるのだが、去年まで2年間受験生だった。高校入試、大学入試とあまり入試勉強にガッツリ取り組んで来なかった私が30歳になる歳に決意しある資格の試験勉強を始めた。

私は都内で建築設備の設計(主に空調衛生設備の設計)をしている。大学卒業前からいつかは建築の最高峰の資格「一級建築士」を取得したい!と漠然とした目標というか思いというかなんとなーく考えていた。

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持ってなきゃ出来ない仕事も沢山あるのに。

就職してからは仕事の忙しさやプライベートを充実させたいなどと自分に言い訳をして、いつしか一級建築士の存在は私の中で目標から幻想と化していた。

そんな中、転機となったのが2点。同期の一級建築士取得と長男の誕生。

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ここから、話は長くなりますので適宜休憩を取りながら何とか読んでいただければと思います。

 

社会人になってから何となく、目標もなく日々の業務をこなし、毎年受ける資格試験も勉強に対する熱が小さく、ことごとく不合格の烙印をつけられ続けていた。資格の受験費用も会社が負担してくれてたので自分自身の懐には何の影響もなく、ほんとに今思うと鳥肌がたつくらい意欲と向上心のかけらもない社会人生活を送っていた。

 

そんな風に過ごして社会人6年目を迎えた2019年に同期が数名一級建築士を取得しました。その時はみんな頑張ってたもんなーくらいにしか思わなかったが、、ふと冷静になった時に今までの人生での経験がフラッシュバックしてきた。

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話は高校時代に遡る。私は小学生の頃からサッカーをしてきて中学まで地元の弱小サッカーチームでキャプテンをしていて1番上手いと思い、今思うと少し天狗になっていた。高校に上がったら全国を目指せるチームで活躍してやる!と思い地元を離れ、全国を目指せる高校に入学した。ただ、それは険しい道のりの始まりだった。

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さっそく初日の練習で出鼻を挫かれた…。全国を目指すチームとあって私を含めて新入部員が40名。しかも、半数以上が特待生か推薦で入ってきた部員。私含め一般入試で入ってきたのは数名のみ。推薦組や特待生は入学前から練習に参加してる部員も多数いた。

そこでの練習のレベルの高さに衝撃を受けた。え、どういうこと?おれが今まで頑張ってきたのはこいつらの足元にも及ばないのか。想像していた景色と現実は違いすぎた。明らかに練習についていけてないのは自分がよく分かったし、周りからの目線も痛いほど感じた。

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画像:Mohamed HassanによるPixabayから

その日、家に帰ると両親がどうだった?と目を輝かせて聞いてくるかと思いきや、何も聞いてこない。私が元気ないのをすぐ感じ取ってくれてたんだろう。それを感じ取った時に涙が溢れ出てきた。たった一回の練習で逃げようとしていた自分が情け無くなった。私立高校に通わせてくれて、交通費もバカにならないのにたった一日で諦めようとした自分がほんとに情けなかった。

それからは、何とか喰らい付いてやろうと必死になって練習をこなした。

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それでも中々追いつけない。1年生でも上手いメンバーはAチームに入ってレギュラーを取る部員もいた。逆にどんどん離されてる感覚になっていった。あいつは凄いもんな。

次の年もその次の年も新たに入部してくる精鋭に追い出され、いつも応援団に回っていた。結局3年間で出場した公式戦はたったの1試合のみだった。しかも消化試合…。

それが当たり前だと感じるようにもなってしまっていた。努力したって敵わないと思ってしまっていた。そんな意識の人間はどの世界でも生き残れない。

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大学生になり、ふと高校生の頃を振り返った時にほんとに死に物狂いでやってたのか?自分より上手いやつより努力できていたのか?ほんとはもっともっと頑張れたんじゃないか?と思った。自分の中に諦めの気持ちがあったんだろうなと感じた。

ただ、それからの大学生活も平凡な毎日。大学→部活→バイト→遊びの毎日。あの頃は過去は振り返っても自分で自分を変えようと努力していなかった。結局何も変わらないまま大人になった。もっとあの時努力しておけば…。そんな後悔ばかりの人生だった。

話は2019年に戻り、また過去の自分と同じ轍を踏むのか?そう思った時に自分の中で何かが変わった気がした。

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その年の10月に長男が生まれた。とにかく自分が両親から受けた愛情を今度は自分自身が与える番。子育てって大変なことがたくさんでかなり疲れる。ただ、それを両親がしてくれたおかげで今の自分がある。そう考えると私も息子に同じように接して成長をサポートしていきたい。そう考えながら過ごしているうちに日々の生活や仕事への意欲が湧くようになってきた。息子が将来大きくなった時に父のように誇れる父親でいたい。頼りになる父親でいたい。そんな風に思うようになっていた。

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yojiによるPixabayからの画像

そうして1年が過ぎ、2020年10月に社内で数名に資格学校のお金を負担する代わりに1年間1級建築士の学校に通える制度ができた。話が来た瞬間すぐに応募した。プライベートもかなりの時間を使わなくてはいけないため、会社が資格学校のお金を全額負担でも応募者は私とあと一人のみだった。

これはかなりのチャンスだと思い、翌年の7月まで毎週日曜日と平日の仕事終わりで子どもが寝た後や通勤時など多くの時間を活用して死に物狂いで勉強した。人生で一番努力した。今までの自分を見返すために。見事、学科試験を合格し10月の製図試験にコマを進めた。

ただそこまで人生は甘くない。

一難去ってまた一難。

製図試験は学科試験よりもしんどく期間も2か月程度しかないためかなりの詰込みで試験まで猛ダッシュした。学科試験の合格率が15%程度。製図試験の合格率が35%程度。総合で10%弱の合格率。しかも前年製図試験で落ちた既受験生(学科試験2回まで免除)もいるため、実質ストレート合格は5%程度のかなり狭き門。

その年は、試験の独特な雰囲気にも飲まれ本番で致命的なミスをしてしまいクリスマスに不合格通知を受けた。

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画像:Daniel Recheによる

そして年が明け、すぐに製図試験に落ちた人たちは10月に向けて準備を始める。私も遅れをとらないようにすぐに切り替えた。(実際、かなり落ち込んで立ち直るまで時間かかりました。)

この年は、製図試験対策をするために予備校に2月から通い始めた。前年までの学校は最大手だったが年間100万円程度かかるため、子育て家庭にはそんな投資できるわけもなく、資格の専門学校大手のTACにすることにした。TACは一級建築士の資格講座を開設したのが他の大手2社と比較するとかなり遅かったため、まだ実績があまりないが横浜校の土曜日クラスの講師の評判が良かったため絶対にここで受かると思い申し込んだ。

ふたを開けてみると、前年までの学校と比較しても遜色ない指導でこれはいけると実感した。

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PexelsによるPixabayからの画像

7月からは学科合格組が加わり、一気にライバルが増え緊張感が高まる中、2年目の余裕が自然と生まれていていつも落ち着いて課題に取り組むことができた。決して慢心していたわけではないです。笑

そして、10月の試験本番を迎え、この2年間多くの時間をこの試験の為に捧げてきたのだから絶対にやれると、途轍もない自信に満ち溢れていた。去年の今頃とは全く違う自分になれてることを試験後実感することができた。それでも合格発表の12/26までは前年同様モヤモヤする日々が続いた。この2ヶ月は体感でいうと半年くらいに長く感じる。

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Gerd AltmannによるPixabayからの画像

12/26に試験元のHPを恐る恐る確認すると見事、受験番号が記載されており、ついに私も一級建築士になることができたー!!

大学卒業から約9年後に漠然と思っていた憧れの資格を取得することができた。

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両親にラインで伝えると大喜びしてくれて知り合いにまで言いふらしてたみたい。妻も妻の両親も喜んでくれてよかった。8月に生まれた次男と3歳になった長男がいつか尊敬できる父親になれるように頑張らなくては。

 

ただ、これで終わっては今までの自分に毛が生えたくらい。ここからが大事。ホント周りにはかなり協力してもらって取得できたと思っているので今後は恩返ししていきたい。この努力が今後の人生をより豊かにしていくと実感している。

取ってからやりたいことは沢山あるので今後、より人生を充実させてくためにあらゆることに挑戦していきたい。これからも過去の自分から学びあらゆる事に挑戦し努力していきたい。常に向上心を持ってどこまでも進んでいこう。

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ま、まだめんどくさがって免許申請してないんですが…。いや、、結局変わってないじゃん!!!